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USトヨタ カムリSE(2.5)

北米トヨタで販売されている北米仕様のカムリは、体の大きなアメリカ人に好まれる車として、ベストセラーになっています。Dセグメントに位置し、ライバル は北米日産アルティマ。

試乗車概要

TOYOTA Camry SE(2.5)
カムリSE2.5

2016年現在、北米においてカムリは、直4-2.5L/V6-3.5Lのガソリン車および直4-2.5Lハイブリッドのラインナップで販売されていま す。

一方、日本におけるカムリはハイブリッド専売車となっており、パフォーマンスとしては劣ります。



正式グレードと概要

TOYOTA Camry SE 2.5

排気量
2,500㏄
最高出力/トルク 180ps/23.5kgm
走行距離 450km
今回の平均燃費
-km/L
車両本体価格 約 $23,840ほ ど
試乗日の路面状態 ドライ


今回試乗したカムリ SEは、USトヨタが販売するカムリの全体のグレードだと下から2番目に該当します。SEというグレードは、いわゆるスポーティグレードになっており、エ クステリアやインテリアがスポーティになっているのが特徴です。


◎以下余談◎
また、SEグレードの場合は2.5Lの設定しかなく、3.5Lをご希望の場合はXSEというワンランク上のグレードにすると、3.5Lエンジンを選択可能 です。

また、カムリに搭載される3.5Lエンジンは、FF車向けにエンジンになるため2GR-FEというV6-3.5Lエンジンが搭載されているのですが、この エンジンはアルファードやLEXUS RX350などに搭載されているものと同じ(※)になるため、クラウンやレクサス GS/ISと比較をすると静粛性やスペックが劣ります。

※現在のアルファードやRX350には2GR-FKSと呼ばれるGSと同じ静粛性に優れたエンジンが搭載されており、現行のカムリ3.5Lモデルも同等のエンジンが搭載されます。





カムリ SE 2.5 エクステリア

まずは、カムリSEのエクステリアの紹介です。先述している通り、スポーティグレードに該当します。

北米のカムリは意外とオシャレ

カムリSE 2.5
カムリSE(2016)

今の時代、日本でカムリと言うとオジサン臭いイメージがありますが、アメリカでは決してイケメンではありませんが、ほぼ同じデザインながらスタイリッシュ で洗練された印象を受けられます。

男性に例えるなら、Yシャツの襟元から下着のTシャツが見えているようなイメージを持つ日本のカムリに比べれば、北米トヨタのカムリは関ジャニ∞の村上さ んのようなイメージです。
分かりづらい表現 申し訳ございません・・・。

あと、HIDやLEDヘッドライトの装備は無く、そこそこの車でありながらハロゲンとなっています・・・。




カムリをリアから

カムリSE リアから撮影
カムリ北米仕様を後ろから撮影
Coolに見せるためか、リアスポイラーも装備されています。

ただ、マフラーが片側からしか出ていないのが残念な点でもあります。V6-3.5L仕様であれば、デュアルエギゾーストになっているものと思われます。




カムリを横から撮影

カムリSEを横から撮影 17インチアルミが印象的
カムリSE横から撮影

17インチのアルミが装備されています。おそらく、オプションで18インチも設定されているものと思われます。




北米仕様カムリSEの外観 まとめ

結論を申し上げると、悪くありません。スポーティといううたい文句でありながら、それをしっかり実行しているイメージがあり、免許を取った息子さんが「パ パの車はカッコ悪いから乗りたくない!」ということは無さそうです。





カムリ SE インテリア

カムリSEインテリア 運転席周り

つづいては、カムリのインテリアを見てみることにします。さすが、スポーティグレードだけあって、内装はブラックが基調になっているようです。


スポーティと分かるシートが装備

カムリSE フロントシート
カムリSE フロントシート

このシートを見れば、スポーツタイプ車であることは容易に想像つきます。座面がファブリックで周りが偽レザーで出来ています。しかも、運転席はパワーシー トも装備されていました。

ただ、座り心地はいたって普通で、悪くはありませんが、長距離ドライブならメルセデスやBMWを選択します。もし「日本車の中から選べ」と命令されるよう なことがあれば、レガシィがオススメでは ないでしょうか。(座り心地だけの話です)




カムリの後部座席って広いか な・・・?

カムリの後部座席
カムリ 後部座席

東京には数多くのカムリの個人タクシーが走っており、一度乗車したことがありますが、広さ的には悪くない印象を持っていました。

しかし、今回はフロントシートにデブ(アメリカ人で言うとミニサイズ)が座っていたため、シートをかなり後ろにしていました。さすがに、フロントシートを アメリカ人規格に合わせると、後部座席は少々狭くなるようです。




メーターは当然MPH仕様

メーター
表示はMPHがメインです。ただ、どの車に乗ってもkm/hも表示されています。




本革ステアリング(スイッチ付き)・ クルーズコントロール

本革ステアリング&クルーズコントロール
本革ステアリングとクルーズコントロール

本革には赤いステッチが入っており、何とも細かいところまで憎い演出をするんだなぁと思わず関心してしまう次第でした。




カムリ SE 走行性能

フロアシフト
今回はアメリカ・カリフォルニア州の郊外を中心に試乗・・・では無く、生活の足として利用しました。結果的に、普段の試乗よりもより、日常に近い状態でク ルマを体感することが出来たという意味では有意義でもありました。


搭載エンジンは直列4気筒-2.5L エンジン

一般的に北米市場では、排気量が大きなエンジンが好まれる傾向があり、Infiniti Q70(和名:日産フーガ)では、V8-5.6Lエンジンがラインナップに存在しています。そのほかにも、アメリカを走るごく普通の車でもV8エンジンが 搭載されるなど、アメリカは大排気量の国であることが実感させらます。


そんな中、カムリにはV6-3.5Lエンジンは選べるものの、主力は2.5Lエンジンと言えるでしょうし、実際街中で走っているカムリの6割以上は 2.5Lでしょう。


実際にカリフォルニアの街中で走行すると、必要十分なパワーを持っており、贅沢な大衆車という印象 を残されました。(もちろん、燃費も悪くありません。)





そんなカムリで高速道路走行

カムリSEインテリア 運転席周り
カープールレーンを走行中


直列4気筒でターボもついておらず、ボディは某テレビ局の水〇アナ級であるため、加速性能は良くありません。踏み込んでも、あまり期待通りの加速はしてく れません。ただ、一度巡航速度に達すれば、速度の維持は容易であり、必要最低限のパワーはあると認識できます。



一方、高速走行時の安定感は、あまり感じられません。

前提条件としてアメリカの高速道路は、日本(やドイツ)の高速道路ほど、舗装がしっかりしておらず、数多くの轍もあります。そのせいもあり、ごく普通の日 本車で高速道路を走るのと、あまり違いを感じることはありませんでした。



カムリSEはスポーツサスペンション 装備

カムリSEにはスポーツサスペンションが装備されてはいますが、実際に運転した限りは普通です。例えるなら、Audi A4やBMW3シリーズのスポーティでは無いグレード(ベースグレードやラグジュアリー等)の足回り性能と同程度です。

ただし、ドイツの車のような「とっさ」の時の安定感は無く、正直普通の車です。今回は走行しませんでしたが、仮に山道を走行しても感動は無かったでしょ う。




結局、カムリSEの乗り心地は?


可もなく不可もなしです。

乗り心地は悪くありません。ハンドリングに感動は無いものの、足回りがカッチリし過ぎていないため、程よい硬さが得られ、カーブが多くても車酔いしなさそ うな感じでしょうか?

イメージ的にはスバル車(の普通のグレードの車種)を残念にしたようなイメージでしょうか?





カムリ SE その他 気になった点

その他いくつか紹介します。

アメリカ仕様らしく電動ミラーの装備 なし

電動ミラーは非装備
一応手動で閉まるようになっています。

ただ、アメリカの大半の地域は駐車場も広いため、その都度ミラーを収納する必要がありません。洗車機を利用する際に少し不便な程度でしょう。



カムリSEにはパドルシフトも装備

パドルシフト
一応スポーティグレードであることから、パドルシフトも装備されているようです。

ただ、このパドルシフトはあまり(個人的に)やる気を感じられないパドルシフトであり、あくまでも雰囲気や飾り程度のものと(個人的には)考えておりま す。もちろん、普通にパドルシフトとして機能することは説明するまでもありません。


あと、どうでも良いかと思いますが、パッと見た限りはライトをOFFにする機能は無く、その一方で、デイライトがあるなどアメリカらしさを感じられます。 当 然、ウインカーのレバーは左側、ワイパーは右側なっております。



スマートキーもありません。

スマートキー 非装備車
よく見ると分かると思いますが、昔ながらのカギをひねってエンジンを始動するタイプです。トヨタの場合にはブレーキを踏まなくてもエンジンは始動されま す。


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アメリカはよく車が安く購入できると言われています。しかし、なぜ安く購入できるかと言えば、日本と比較をしても装備が簡素化されていることを理解する必 要がありそうですね。(まぁ、このカムリに関しては、パワーシートなどの豪華装備はありましたが)

カムリはともかく、ドイツ車などで見積もりシミュレーションを行い、日本仕様と同程度の装備に合わせると意外と日本で購入する金額と大きく大差が無かった りもしました。



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カムリ SE まとめ

純正モニタ
純正モニタ(バックモニタ)は標準装備。ただしGPSはオプション・・・。

加速性能はそこそこ(パワーが必要な人向けに3.5L車もあり)、大柄な体系の人でも快適に乗ることが出来るシート、信頼をすることが出来ない足回り性能 とブレーキ性能などなど、今回運転して、何となくアメリカン人好みのクルマである印象を受けました。

デザインも悪くなく、あまり高級なクルマという認識も持たれないことから、北米旅行時のレンタカーとしても最適な一台になるでしょう



カムリSE ポイントと まとめ

・なんといってもトヨタの車なので安心。
  ⇒たとえ世界中の砂漠のど真ん中(舗装道路)も安心して走れるでしょう。
・ただ逆にトヨタなのでクルマ自体に感動は無い。
・デザインが日本仕様と比較しても悪くない。
・SEグレードはスポーティであるが実感は無い上、フロントバンパーを擦りやすい。

・基本的にすべてにおいて無難な車である。


今回の試乗でカムリがなぜアメリカで大ヒットしているのかが、何となく分かりました。







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