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BMW 1シリーズ 118d Sport(ディーゼル)

F20/後期 走行性能の紹介

このページは2ページ目です。もしよろしければ、BMW118d Sport(デザイン)のページをご覧ください。

BMW 118d Sport(F82/後期)

BMW1シリーズは、BMWのコンパクトハッチバック車で、F20型は2代目になります。ライバルはメルセデス・ベンツAクラス・Audi A3・VWゴルフあたりですが、最大の違いはBMW1シリーズはコンパクトハッチの中で唯一の後輪駆動車になっているのです。


(おさらい)試乗車概要

BMW 1 Series 118d Sport Line

BMW F20型 1シリーズは2011年に販売開始、2015年にはマイナーチェンジが施されました。

1 Seriesの最低グレードが116iだったのが118iになりましたが、のちに118iには直列3気筒1.5Lエンジンが搭載されるようになりました。

また、2016年には今回の試乗車でもある、ディーゼルエンジンを搭載した118dが日本でも発売になりました。



(おさらい)正式グレードと概要

BMW F20 1 Series 118d SPORT

排気量
2,000㏄
最高出力/トルク 150ps/32.6kgm
走行距離 500km
今回の平均燃費
16.0km/L
車両本体価格 約380万 円ほ ど
試乗日の路面状態 ドライ/ウェッ ト


BMW118dは、 2.0Lディーゼルターボエンジンを搭載しており、以前試乗をしたBMW318d(ドイツ本国仕様)とほぼ同じスペックのエンジンです。

グレード構成は、
118d Sport・・・・スポーティな見た目・シート(本国ではSport Line)
118d Style・・・・モダンでスタイリッシュなデザイン(本国ではUrban Line)
118d M-Sport・・・スポーティな味付け+空力性能にこだわったエアロ

となっており、118iにあるスタンダード(スポーティでなければスタイリッシュでも無い、ごく普通の1シリーズ)は日本仕様では存在しません。


今回試乗したBMW118dは、Cセグメントハッチバックのディーゼルとしては日本では珍しく、ボルボV40やプジョー308くらいしか見当たりません。 (欧州に行けば、ほぼディーゼルですが。)





BMW 118d Sport 街中における走行性能

街中における118dの走行性能

まずは街中における118dの走行性能を紹介します。



ディーゼルエンジンのメリット・デメリット


BMW118dには2.0Lディーゼルエンジンが搭載されています。

一般的にパワフルで燃費が良いとされ、東京都心ばかりを走行するような場合にはメリットを感じられ無さそうですが、実際はそうでも無いようです。



(メリット)優れた加速性能は隣のタクシーとの競争に有利
アクセルを深く踏みこまずとも簡単に加速をしてくれるため、東京都内を走る大半が邪魔なタクシーが隣にいても目の前に割り込まれる心配もありません。



(デメリット)特に直列4気筒ディーゼルは騒がしい・・・
静かな空間でエンジンが掛かった状態は、まさに近所にトラックがいるようです。そのため、深夜に車庫入れで「しくじる」と近所迷惑になります。当然、アイドリングも騒がしいため、刑事の張り込みにも使うことが出来ません。




BMW118dは都心で走りやすいクルマ


ポイントは3点あり、
・優れた加速性能
・安定した車体
・しっかりしたブレーキ性能
いずれも118dは満たしています。


皇居周辺
例えば、皇居周辺はカーブが多く、交通量も多く、出来ることなら走行したくない区域ではありますが、BMW118dであれば特に問題はありません。


118dの8AT

さらに、BMW118dは欧州ハッチバックでは珍しく、DCTでは無くトルコンAT(8AT)が採用されているため、発進もスムーズで変速の違和感も感じることはありません。

欧州ハッチバックの中では日本人にピッタリの1台であると言えるでしょう。




車庫入れも問題なし

BMW118dは車庫入れも容易
ハンドルの切れも良いため、車庫入れに不安はありません。
また、ブレーキから足を離せばクリープ現象で自然に車が動き出すことも高評価の要因です。

なお、1シリーズにはバックモニタは標準で装備されず、パーキング サポートパッケージを装備する必要があります。



そして、1シリーズは3ナンバーサイズではあるものの、それほど車体幅が大きなわけでもないため、古い立体駐車場でも入庫が可能です。





BMW 118d Sport 高速道路における走行性能

BMW118dの高速走行性能
続きましてはBMW 118dの高速道路の走行性能です。



合流は楽勝

ディーゼルエンジンで力強さがあるので日本の高速道路においての合流は楽勝です。

ただし、ドイツのアウトバーンの場合には走行車線でも180km/hくらしで走行しており、100km/hを超えたあたりから加速性能が急激に落ちる 118dでは少々物足りないです。(これは、2012年ドイツにおいて318dで体感済み。200km/hまで到達するのに時間が掛かります・・・。)




安定性は?

指1本で走行していても恐怖感は一切なく、悪くはありませんが、以前試乗したVWゴルフと比較をすると少し横風に弱い印象を受けます。

また、もともとBMW自体、高速域で走行をしているとハンドルの遊びが大きく、車線変更を行う際に違和感を感じます。





山道における走行性能

渋峠は国道最高地点

再び日本の国道の最高地点である渋峠にやってきました。アップダウンに富んで急カーブの多いこの道路では車の走行性能を試すのにはピッタリな道路です。


カーブの安定性は優れている

峠道
渋峠(雪の回廊)を走行

多少の速度でカーブを通過をしても、なかなか安定しており気持ち良いです。

ただ、Mスポーツで無いためかカーブを通過をする際の感動はありません。118dスポーツは内装を中心にスポーティなルックスになっているのですが、サスペンションやタイヤなどの足回り性能は他のグレードと違いがありません。

したがって、カーブの安定性は優れているけれど、Sportの名の割に感動は無く、ゴルフ コンフォートラインのような車でした。(悪く無いです。)
当然、後部座席右側に置いたカバンは左側に移動していました・・・。



SPORT モードは上り坂で有効

走行モード切り替え
このボタンで走行モードの切り替えが可能で、
ノーマルスポーツ
モニタに表示されます。

スポーツモードに入れても足回り性能に変化があるわけではありません。
ですが、アクセルを軽く踏んだだけで、ディーゼルのモノ凄いトルクを急激に得られるため、急な上り坂を登るような場合には最適です。

BMWの出力表示
出力表示は今のBMWでは標準になりました。
でも、年寄り的にはKw表示よりもps表示であった方が瞬時に分かりやすく ありがたいと思った次第です。





BMW118dの走行性能 総評

総じて優れた走行性能ではあるものの、これだけ小さな車で400万円近い車両本体価格を考えると、少し中途半端ではなかと指摘したくもなります。

そこで後日になりますが、BMW118dのオススメ走行シチュエーションを検証し、紹介してみたいと思います。




BMW1シリーズ 118dの総評とまとめ

BMW118d スポーツ

車内の空間が狭いなどの不満はあるものの、走行性能においての実用上、特に問題もなく「1人で運転をするなら」快適な1台であります。また、ディーゼルであるため「超高速域」を除けば優れた加速性能を持ち、「コンパクトハッチを選ぶのになぜ118d以外をを選択するのだ?」と思えるくらいです。

しかし一方で、現在のF20の1シリーズはFRベースになっているものの、次期1シリーズはクーパーと共用になり、FFベースになる可能性が高く、現在の1シリーズは貴重な存在になりそうです。


また、Sportを選択することで、インテリアのグレードが大幅にアップするため、仮にガソリン車を選択する場合でもオススメをしたいと思います。



ガソリンエンジン118iと比較

ガソリン車である118iは直列3気筒1500㏄(ターボ)でありながら、発進時の加速性能は良く十分な性能を持っていると印象を受けました。ただ、 ディーゼルエンジンを搭載した118dを比較をすると力強さは感じられず、2つの選択肢なら間違えなく118dを選択すべきです。

また、118i Sportと118d Sportの車両本体価格の差は210,000円(ガソリン車の方が安い)であるため、少し距離を走るような方であれば、簡単に元がとれそうです。

あとは、118i Standard(最低グレード)と118d Sport(ディーゼルの最低グレード)で比較をすると680,000円の差額があるため、この部分をどう考えるかでしょう。(私の意見としては、LED ライトも標準のスポーツかスタイルは必須装備であると言えます。)




BMW118d Sport まとめ

・日本車ではオーリスとCT200hとアクセラスポーツとインプレッサ スポーツが比較対象。
・日本国内においてドイツ車で唯一のディーゼル ハッチバック。
・とにかくディーゼルエンジンの加速感は日常生活おいて素晴らしい。
・なんといっても燃費が良い。
・山道でも必要最低限の安定感はある。
・もし、峠を攻めるならM Sportがオススメ。
・高速道路の走行が少し残念な印象。
・後部座席が狭いため、家族会議で反対されるかも・・・。
・車両本体価格も400万円近いのも難点。

しかし、BMW118dは素晴らしい車には違いなく、少なくとも同じハッチバックであるレクサスCT200hと比較をすれば間違えなく118dはマシな車になります。

そして、私が本当に購入するのなら、ぜひM140iを購入したいです。







関連項目:
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