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雪道における最強の4WDは?2016年冬 実走

雪道に強い車で実際に冬の北海道を走りました。

序章編はこちら

(おさらい)雪道での4WDの性能を検 証する3車種 を紹介

ランドクルーザー プラド TXレヴォーグ1.6GTアイサイト
アウディA4アバント 2.0TFSIクアトロ左上:トヨタ  ランドクルーザープラドTX
右上:スバル  レヴォーグ1.6GT
左下:アウディ A4アバント 2.0TFSI クアトロ










この3車種でテストを行いました。







プラド・レヴォーグ・A4アバント 直進性能をテスト

まずはせっかく北海道に来たので、上記3台の直線走行を検証したいと思います。

直進走行


3台とも互角の性能

当たり前だと言われればそれまでですが、北海道の道を真っ直ぐ走るくらいは、どの車できるようです。轍にとられることもありますが、どの車も同じ程度で す。


評価は下記の通り(10点満点 基準点5点)
プラド   :5
レヴォーグ :5
A4アバント :5



追い越しの性能の感想

北海道での追い越し

★ランドクルーザー プラド★
当時の4AT車でしたが、ボディが重たくとにかく遅いで す。

もっとも、北海道クラスになるとトラックやバスですら一般道で追い越しをするくらいなのですが、少なくともカーブの手前や対向車が見える場所では行えない クルマです。

参考までに、TZ-Gのディーゼルでも感想は同じです。



★レヴォーグ★
排気量は3台の中で最も小さいものの、ちょっとアクセルを踏めば急加速してくれ、凍結路面でもスリップすることなく、快適に追い越しが可能でした。



★A4 アバント クアトロ★
Dモードで走行していると瞬発力は劣るものの、Sモードやキックダウンを行うことで高い加速力が得られるため、3台の中では一番安心して追い越しをするこ とが出来ました。



評価は下記の通り(10点満点 基準点5点)
プラド   :3 ⇒安定感のあるハイエースを運転していると思えば・・・。
レヴォーグ :7 ⇒1.6Lなのに普通に速い。
A4アバント :8 ⇒キックダウンで急加速が容易。ただしスリップ注意。





参考までに、北海道の道路で追い越しをしようとすると、遅く走る車も追い越される前提で遅く走っているため、乗用車であれば、若干左に避けてくれたり、減 速してくれたりします。少なくとも、東京都心の頭が悪い人のように、追い越され返したりはしません。



アクティブクルーズコントロールの評 価

ACCこと、アクティブクルーズコントロール(またはアダプティブクルーズコントロール)とは、正式名称が定速走行・車間距離制御装置と言い、設定した速 度の範囲内で前方を走っている車に自動的に速度を合わせて追従する機能です。

一般道での利用は推奨されていないものの、時に車よりも鹿の頭数の多い北海道の道路では、一般道であってもアクティブクルーズコントロールは必需品と言え ます。



今回は冬で雪が降る中の利用であるため、クルーズコントロールが正常に作動するのか疑問であります。そこで、3台の車種のACCを試してみることにしまし た。


☆ランドクルーザー プラド☆
ランドクルーザー プラド TX インテリア

残念ながらこのランドクルーザープラドには、クルーズコントロールすら装備されていないようです・・・。

なお、最上級グレードのTZ-Gにはオプションでレーダークルーズコントロールが装着できるそうです。



☆スバルレヴォーグ アイサイト☆
レヴォーグのアイサイトVer.3

優れた安全性能を持つと言われるアイサイトですが・・・。

今回、北海道の雪道を走っている最中、多々アイサイトの機能が停止する場面がありました。OFFになるだけなので、OFFになったとメーターに表示が出た ら通常通り、アクセルとブレーキで操作をすれば問題ありませんが、「ぶつからないクルマ」の機能もOFFになっています。

特に夜間の吹雪いている時に機能がOFFになったと記憶しております。


アイサイトを利用して雪道でスリップしそうになった等の怖い経験はありません。




☆アウディA4アバント クワトロ☆
アダプティブクルーズコントロール

スバルがステレオカメラによる前方監視をしているのに対し、アウディは単眼カメラとレーダーにより前方を関しています。

実際にこのシステムを使ってみると、雪が降っている状態でシステムがOFFになることはありませんでしたし、なんといってもドイツ車ですので、クルーズコ ントロールの上限がありません。高速道路でも便利です。



評価は下記の通り(10点満点 基準点5点)
プラド   :0 ⇒そもそも装備が無い
レヴォーグ :3 ⇒霧のような大雪ですが、天候に左右されると・・・
A4アバント :8⇒機能としては十分ですが、当時はメルセデスと比べると負けてました。






プラド・レヴォーグ・A4アバント 高速道路走行テスト

ノーマルタイヤで高速道路を走行するのと比較をすると、スタッドレスタイヤ装着で高速を走るとハンドルがブレたり、横風の影響を受けたり、速度域が高くな るほど怖くなります。

そこで今回、ランドクルーザー プラド・レヴォーグ・A4アバントの3台でどれが快適に高速道路を走行出来るかを考えたいと思います。


高速道路の安定感

☆ランドクルーザー プラド☆
高速道路道 央自動車を走行

高速道路の比較では、プラドがダントツ最下位だと思っていましたが、実際常識の範囲内で走行する分には普通に快適に走れます。

ただし、北海道の高速道路では気になりませんが加速が悪いため合流地点では一苦労です。また、アクセルを踏み込んでもある一定以上の速度は出ませ ん・・・。





☆レヴォーグ☆
レヴォーグの加速性能
道央自動車 札幌から旭川方面

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この区間は周辺が平野であることから強い横風が吹き荒れることが多々あります。実際、積雪時に強風が吹くことにより、事故が発生することが多々あります。 そのような場合、車はスリップするため、その区間が通行止めになることもあります。

私は、毎冬に3日~1週間ほど北海道に滞在しますが、雪の影響により(事故・除雪)、1回は高速道路が通行止めになっていることがよくあります。

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さて、そんな横風か危険な道央自動車道でレヴォーグを走らせた感想ですが、あまりスピードを出さなければ快適です。ただし、速度域が高くなるほど、横風に 煽られる傾向があります。

一方で、帰りは降雪時に道央自動車を走行しましたが(写真無)、スピードを出したからといって、特に滑りそうな感じが無く、ドイツ車のようで「よく出来て いる」と感じられました。




☆アウディA4アバント☆
道東自動車道
A4の高速走行性能十勝方面から道東自動車道を走行
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道東自動車道は、片側1車線の道路が続き、たま~に追越車線が現れます。そのため、たま~に追越車線が現れると、そこはドイツのアウトバーンと化すので す。(私が1人で行っているワケではありません。)

特に冬場は一般道(国道274号線)を走行することはリスクが高いことから、多くの車が高速を走るため、トラックや遅いクルマが後ろを詰まらせる原因とな ります。場合によっては、追越車線を安全速度で走行しようものなら、後ろから「煽られる」という言葉がピッタリでしょう。

なお、この区間は移動オービスが定期的に大活躍しているらしく、気をつけてください。また、2016-2017年の冬は、国道274号線が寸断されたまま だと多くの車が集中して走行することが予想されるため、特に気をつけて運転する必要がありそうです。
(万が一事故で通行止めなったら・・・)

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さて、そんなアウディA4アバント クワトロで高速道路を走った感想ですが、スタッドレスタイヤを装着していることを忘れてしまうくらい素晴らしい安定感です。

以前、BMW3シリーズでドイツの高速度を走った時の感動を考慮すると、A4アバントも200km/hであっても素晴らしい安定感があるはずです。




評価は下記の通り(10点満点 基準点5点)
プラド   :4 ⇒安定感は思ったより普通。ただし、加速性能が良くない。
レヴォーグ :6 ⇒高速域にて若干不安な要素あり。
A4アバント :8⇒性能としては完ぺき。ただ、高速域における急加速性能はイマイチ。





プラド・レヴォーグ・A4アバント 雪道走行テスト

いずれの3車種とも峠道を走らせてみました。


急な上り坂で急加速

雪道で一番怖いのは、積雪時の坂道発進です。FR車で行おうとすれば、簡単に空転してしまいます。最新テクノロジー満載の車であればうまく車体をコント ロールしつつ、空転を抑えてくれる機能が装備されていますが、古いクルマであればチェーンが必要?という状況にになるでしょう。


そのような中、4WD車は積雪のある急な坂道でも、簡単に発進が出来るそうです。

そこで、
上記3台でそれぞれ山道を走り、安全そうな急な上り坂にて停止し、急発進※をしてみました。
※アクセルを通常の発進時よりも強めに踏み込む。(アウディ等の場合クラッチが痛みそうなため、ベタ踏み発進は 行いませんでした。)
 また、トラクションコントロールや横滑り防止装置はONにして行っています。


☆ランドクルーザープラド☆
急坂 坂道発進 プラド

アイスバーンになっていましたが、軽くホイルスピンを起こすくらいで容易に発進が可能でした。




☆A4アバント クワトロ☆
A4クワトロ 雪道発進

こちらも、所々にアイスバーンがあったと記憶していますが、発進に何ら問題はありませんでした。ただ、急発進に限らず、普通に発進する際に、クラッチがつ ながるまでの瞬間はヒルスタートアシストが装備されていても、少し嫌な感じはあります。





☆レヴォーグ☆
レヴォーグで雪道発進

レヴォーグでは、かなり急な坂道発進(路面は圧雪)でしたが、軽くホイルスピンを起こすくらいでぐんぐん加速していきます。


評価は下記の通り(10点満点 基準点5点)
プラド   :6 ⇒重たいボディでも余裕。
レヴォーグ :6 ⇒ぐんぐん加速するのが素晴らしい。
A4アバント :4 ⇒レヴォーグと同様。ただし、発進時のもたつきが気になる。







雪山 峠道の走行性能

特にスキー場などを目指す場合には重要かもしれません。

実用的な視点で雪の峠道を走行し、最も走りやすい1台を紹介します。


☆ランドクルーザープラド☆
雪の峠道
写真は国道5号線の急なカーブ(実際にスリップしそうになったカーブ)

基本的に安定しており、乾燥した路面を走っているようです。

ただし、オーバースピードでカーブに突っ込むと急に滑りはじめ、コントロールが効かなくなります。そのため、ゆっくり走る必要があるのですが、後ろからカ ローラ(地元)に煽られる始末です。


したがって、ランドクルーザー プラドは雪でスタックする可能性は少ないものの、峠道(特に下り坂)においては、マイナスに作用するようです。事実、このタイプの4WDに限って路肩に落 ちたりしています・・・・。





☆レヴォーグ☆
レヴォーグの雪道 走行性能

主に圧雪路が中心ですが、あまり滑ることはありません。仮に滑っても立て直すのは容易(と言うより、よほどのスピードでなければ勝手にバランスを保つ)で あり、雪道おいては素晴らしい性能を見せつけてもらえました。






☆A4アバント クワトロ☆
A4クワトロ 雪道発進

ハンドルを強く切ると若干滑った感じがありますが、すぐに自動的に立て直してくれます。若干滑る感じが雪道を運転していて面白いのですが、実用的には滑ら ない方が安心であることから、ここは減点です。

ただ、雪の山道を走って一番楽しいと感じられたのはA4クワトロでした。




評価は下記の通り(10点満点 基準点5点)
プラド   :2  ⇒下り坂で4WDを過信すると危険すぎる。
レヴォーグ :10 ⇒実用上は最も素晴らしいクルマ。
A4アバント :8  ⇒滑ってもすぐに安定するため危険性は少ないが慣れないと怖いかも。










ということで、今回はランドクルーザー プラドTX・レヴォーグ 1.6GT・アウディ A4アバント クワトロの3車種の雪道走行でした。

次のページでは、もっとも雪道に強い車(勝手に)2016を決めさせていただきます。


NEXT:もっとも雪道に強い4WDは?2016 勝手に決めます編


関連項目:
ランドクルーザー プラド TXランドクルーザープラドTX(ガソリン)(試乗記)
ランドクルーザー プラド TZ-Gランドクルーザー プラドTZ-G(ディーゼル)(試乗記)
スバル レヴォーグ1.6GTスバル レヴォーグ1.6GT アイサイト(試乗記)
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